2008.09.26 : 千葉市議会 平成20年第3回定例会(第6日目) 本文

三瓶輝枝議員 「土気城問題」関連質問と答弁  

◯41番(三瓶輝枝君) 民主党千葉市議会議員団の三瓶輝枝でございます。通告の順に従いまして一般質問をさせていただきます。前回の第2回定例議会でも取り組ませていただきました両市立病院の機能のあり方について伺います。
・・・(中略)・・・
 次に、文化財の保存と活用について伺います。
 文化財の意義は、先人の残したものに触れることで感動や喜びがあると私は思います。高校の先輩が緑区に住んでいるということもあり、土気城や大椎城その周辺の案内をしてもらいました。後から議会で取り組んでいる先輩、同僚議員の皆さんの質問も拝見させていただきました。土気城を 案内していただく埋蔵文化財の地を目の前にしながら、先輩の話によりますと、気がついたら、いきなりここに塔が建ちそうだったとか、塔を建てるのを食いと めるために働きかけをしたことなど、また、文化財の保護や活用を条件に建物を建てたのに、会社の事故をきっかけに今はかぎがかかったままの状態になってい ること。そのため、おいそれとは敷地の中に入ることができないでいること。しかしながら、入り口のすぐそばには、中世の時代に自然を生かした堀があること などを歩きながら案内してもらいました。
 次に、大椎城に向けて切り開かれた場所から狭い道に入り上っていくのですが、自然の谷をうまく利用した とりでだということを知りました。中央あたりには教育委員会の碑も建っています。自然をうまく利用するだけでなく、専門家が見るとすぐわかるそうなんです が、中世以降、後世の特徴のあるとりでとして手を加えている場所も見せてもらいました。言われなければ何も感じないで通り過ぎてしまうことを思いますと、 早く何とかしなければと感じました。さらに、後日、地権者の家族の方とお会いしまして、文化財について意見交換をしました。
 次は、検見川稲毛区 画整理の中にある検見川無線送信所の保存と活用を目指す検見川送信所を知る会の報告会や勉強会に参加をさせていただきました。当選直後から、無線送信所の 保存について近隣の方たちからお話を伺い、何度も区画整理事務所に通いました。近隣の方たちも区画整理事務所に話をしていました。決まり文句は、区画整理 の中だし予算がつけば撤去したいが、その予算があれば地権者に先に回したいとの答えが返ってくるばかりでした。この建物は逓信省に入職し各地の郵便局の設 計を手がけてきた吉田鉄郎の設計で、海外にも留学して得たモダニズムと飽きない人々の生活を重視した合理的な考え方を設計に生かしてきました。大正、昭和 の初期を代表するRCコンクリート建物としては、千葉市内最古のものと評価されています。今議会に社団法人日本建築家協会関東甲信越支部から提出されまし た検見川送信所の千葉市指定文化財の要望に関する陳情が全員一致で継続審査になったのは周知のとおりです。地域文化財として市民の意見が一番多かったのも うなずけるものです。また、無線送信所の発信してきたのは無線だけでなく、現代の携帯電話につながる開発もされてきた点に、だれしもその取り組みに共感を 覚えるものです。
 そこで伺います。
 一つ目に、積極的な文化財の価値を確立するために伺います。
 アとして、千葉市の遺跡の認識の数と調査されている遺跡の数を伺います。また、未調査の遺跡は今後どのようにしていくのか、伺います。
 イとして、千葉市は大椎城や土気城を文化財として認めていますが、まだ調査がされておりません。市民は調査をしてもらいたいと声を出しているのですが、調査をしていない理由を伺います。さらに、今後はどのようにしていくのか、伺います。
 ウとして、文化財の保存に向けて、教育委員会としてどのように考えているのか、伺います。
  エとして、郷土博物館の3階にある東国の混乱と千葉氏のコーナーは、わかりやすい案内順序で、説明のチラシも工夫されていると感じました。ただし、説明の 中には、大椎城に平忠常の子孫が後に発展する大椎氏、千葉市緑区大椎町がと表記されているのですが、大椎城にいたとは明記されていません。千葉市の歴史に 欠かすことができないのに大変残念です。明記できない理由もきちんと明記すべきと考えますが、お考えを伺います。
 この3階には、毎週土曜日、日曜日の午前中の10時半から1時までと午後の1時半から3時まで、ボランティアの説明があるとのことで、すばらしいと感じました。このようなボランティアの方たちの育成や活用はどのようにしているのか、伺います。
 二つ目に、検見川無線送信所の保存や活用について伺います。
 陳情第6号・検見川送信所の千葉市指定文化財指定の要望に関する陳情が常任委員会で継続審査となりました。当局の説明がありましたので、それに沿って質問させていただきます。
 アとして、平成8年に国の登録文化財の制度ができましたが、同時に、市指定文化財を国指定同様の厳しさにしていますが、その理由と意義を改めて伺います。また、国指定、市指定の違いは何なのか、伺います。
 イとして、千葉市に地域文化財として当初要望していた皆さんも、陳情を出された団体の皆さん同様に、市指定文化財として認めてもらいたいと教育委員会にも要望していますが、なぜ教育委員会は国の登録がよいと言うのか、伺います。
  ウとして、常任委員会の説明の中の経緯では、平成8年、文化財保護法が改正され、近代の建築物の保存と活用を目的として有形文化財、建造物について登録手 法が導入され、現代の建物を文化財として認識することとなったと説明をいただき、建物の評価としては、時代をあらわす近代建築物、著名な建築家の設計、当 施設で行われていた業務内容は、我が国において歴史的価値が高いと現時点で教育委員会の認識があるようですが、いつから、この建物についてそのような認識 に立ったのか、伺います。さらに、平成8年から近代の建物を文化財として認識することになった中で、一番身近な検見川稲毛土地区画整理事務所や教育委員会 へ市民から保存を望む声があったはずですが、そのとき、教育委員会の対応はどのようになされていたのか、伺います。
 エとして、無線送信所について、今回、地域文化財として市民から初めて情報をいただく中で、一番多い6件とありましたが、文化財保護審議会でどのような審議がされたのか、伺います。
 オとして、今まで文化財の保護に向けて、関係部局との協議、調整はどのようなものがあったのか、また、今後どのように考えているのか、伺います。
 次に、三つ目として、土気城、大椎城、立山城について伺います。
 郷土博物館の中で、平忠常を中心とした大椎城のコーナーもあり、中世の千葉市の前身がわかりやすく年代別に掲示されています。さらに、副読本の中にも詳しく記載されています。歴史上において、その意義を十分に把握していることが伝わってきます。
 そこで伺います。
  アとして、大椎城の中には、一部、千葉市が簡単な道を途中までつくっていますが、その道の先は民地となっています。道と民地の間には境がないので、道に 入ってきた市民がそのまま民地に入り込んできます。そして、帰りには来た道を引き返すこともなく、民家がある庭にも入り込んできてしまうなどの問題があり ます。そこで、現地のことに詳しいボランティアを育成して、現地の説明に入っていただけるようになれば、このような問題も減らせ、市民の方にもより文化財 に触れることができるようになるのではないでしょうか。また、土気城、 立山城にも同様の問題があり、これらの城跡の調査や保存もきちんとすべきですが、これまでの教育委員会は地権者に対してどのような取り組みをしてきたの か、これまでの経緯と今後の考え方について伺います。さらに、審議会での様子を伺います。ちなみに、大椎城の地権者は調査をしてもらってもいいと言ってい ます。
 四つ目に、貝塚や遺跡の活用について伺います。
 小学校、中学校で活用されている社会科副読本について伺います。副読本については、大変すばらしい内容になっていると感じました。そこで、次の点について、今後の対応を伺います。
 アとして、小学校用の年表にむかしとありますが、可能な限り記載すべきではないでしょうか、伺います。
 イとして、中学校用に千葉市内の貝塚の紹介が115カ所とありますが、クローズアップされているのは加曽利の貝塚だけです。もっと身近な貝塚を紹介し、親しみやすくすべきではないでしょうか、伺います。
  ウとして、五つの貝塚は国の史跡になっているので、副読本に地図を載せるべきです。副読本に青葉、または荒屋敷貝塚は国指定の上、京葉道路ができるとき相 当苦労をして、行政、住民の皆さんがトンネルをつくり、貝塚を守ったという経緯がありますので載せるべきです。お考えを伺います。
 以上で、1回目とさせていただきます。(拍手)


◯教育次長(小川 隆君) 文化財の保存と活用についての御質問にお答えします。
 まず、千葉市において認 識されている遺跡の数と調査計画についてですが、遺跡地図には、約1,350カ所掲載されており、そのうち、発掘が行われ遺跡の内容等が明らかになってい る遺跡は約450カ所あります。未調査の遺跡については、開発等により調査が必要となったときに試掘等を行ってまいります。
 次に、大椎城と土気城を 調査していない理由についてですが、保存を目的とした調査は歴史的な価値や地元の要望、緊急性などを総合的に判断して行うこととしております。また、今後 の調査等の計画についてですが、二つの遺跡とも、すべて民有地でありますので、土地所有者等の理解や協力をいただくとともに、千葉市文化財保護審議会での 意見を踏まえながら、調査等について検討してまいりたいと考えております。
 次に、文化財の保存に向けて、どのように考えているのかとのことですが、昨年4月に千葉市文化財保護条例を一部改正し、地域文化財として登録する制度が整備されたことにより、地域に残された文化財を広く保護できるものになったと考えております。
  次に、大椎氏が大椎城にいたことを説明のチラシに明記しない理由についてですが、大椎氏については、千学集などの文献上において大椎付近に本拠地を構えた ものと考えられますが、大椎城との関係を明確に証明する資料がないことなどから、明記しておりません。また、郷土博物館ボランティアの育成や活用について ですが、市政だより等で募集し、基礎講座や専門講座の研修を実施した後、館内の解説ボランティアなどとして活躍していただいております。
 次に、 市指定文化財を国指定と同様の厳しさにしている理由と意義についてですが、指定文化財は文化財を厳密に保護、管理する手法であり、市指定も国指定も変わり はありません。また、国指定文化財と市指定文化財の違いについてですが、国指定の文化財は法に基づき文部科学大臣が指定するものであり、市の指定文化財は 千葉市文化財保護条例に基づき教育委員会が指定するものであります。
 次に、教育委員会が国の登録がよいという理由についてですが、地元議員並びに町内自治会等からの要望の趣旨は、保存並びに施設の利活用を求めているため、内部改修等の自由度が高い国の登録制度を保存手法の一例として考えているものであります。
  次に、歴史的価値について教育委員会が認識した時期についてですが、昭和56年に検見川・稲毛土地区画整理事業がスタートし、平成3年に当該用地が市所有 地になったことから、施設の存在については承知しておりました。その後、平成8年に文化財保護法が改正され、近現代の建築物を文化財として登録できるよう になったことから、当施設の歴史的価値について認識はしておりましたが、当時、当該用地が中学校建設予定地であったため、具体的な調査等は考えておりませ んでした。なお、平成18年に地元町内自治会等からの保存の要望があったことから、今後の対応について検討を進めているところであります。
 次に、文化財保護審議会での審議についてですが、当審議会に送信所の概要の報告は行いましたが、詳細調査等が行われていないため、具体的な審議は実施しておりません。なお、今後の検討に向け、本年8月下旬に審議会委員が現地を視察しております。
  次に、関係部局との協議、調整内容についてですが、地元町内自治会等からの要望を受け、文化財の保護に向けた手法等について検討してまいりました。今後 は、さらに土地の用途や施設の利活用を含めた保存手法等について、総合的かつ慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、土気城、大椎城、立山城についてですが、土気城及 び立山城については、現在のところ、地権者の方々との具体的な話し合いは行っておりませんが、大椎城については、地権者の方から発掘調査を行うことについ て御理解をいただいており、今後検討してまいりたいと考えております。また、遺跡の解説ボランティアを育成、活用していくことは、遺跡環境を守る有効な手 法の一つであり、育成方法等も含め、今後の検討課題と考えております。なお、文化財保護審議会では、これらの遺跡については審議をしておりません。
 次に、貝塚や遺跡の活用についての御質問にお答えをいたします。
  まず、社会科副読本の年表のむかしという表記についてですが、小学校副読本、わたしたちの千葉市及び中学校副読本、伸びゆく千葉市は、本市が独自に作成し 他市に誇れるものであります。小学校副読本は3、4年生を対象としておりますので、具体的な年数等を示すことは発達段階や学習内容にそぐわないものと考え ますが、むかしという表記については、今後の改訂に際し検討してまいります。
 次に、最も身近な貝塚を紹介し、親しみやすくしていくべきではない かとのことですが、中学校副読本、伸びゆく千葉市では、我が国を代表する加曽利貝塚を中心に市内の貝塚群について取り上げております。また、教育センター では、これらの学習が一層深められるよう、貝塚群についてふるさと学習資料としてホームページに掲載し、すべての学校が活用できるようにしております。今 後も、副読本とホームページの連携を図るなど、身近な文化遺産に対する子供たちの興味、関心をさらに高めてまいります。
 最後に、荒屋敷貝塚な ど、国の史跡になっている貝塚についての御質問は、関連がありますのであわせてお答えします。新学習指導要領では、中学校社会科において、身近な地域の歴 史を調べる活動を通して、地域への関心を高めることが改めて示されておりますので、今後、副読本を改訂する際に検討してまいります。
 以上でございます。


◯41番(三瓶輝枝君) 御答弁、ありがとうございました。それでは、2回目は質問と要望をさせていただきます。
 まず初めに、両市立病院の機能のあり方についてからです。
・・・中略・・・
 文化財の保存と活用についての御答弁もいただきました。ありがとうございました。こちらのほうも要望と質問をさせていただきます。順番は少し変えさせていただきます。
  小中学校の社会科の副読本は、子供はもちろんのこと、私たち大人が見ても楽しく興味が持てる内容になっています。このような中で、改訂に際し検討してくだ さるとの答弁をいただきましたので、今後楽しみにしていきたいと思います。また、今までは連携のなかった副読本とホームページ等の関連を図るとのことでし た。子供たちの身近な文化遺産への興味、関心をさらに高めるためにも、この副読本の活用をさらに進めていただきたいと思います。これは強く要望させていた だきます。
 次に、埋蔵文化財包蔵地での開発事業についてですが、事業者に遺跡の内容を説明し、埋蔵文化財の保護について協力を求めるとあります が、埋蔵文化財がどこにあるのか、簡単にわかるようにホームページに載せている自治体もあります。事前に守れる取り組みが千葉市に必要だと感じました。
 検見川送信所については、学校用地としてしか認識がなかったと答弁いただきました。これで本当に文化財を守れるのかと心配になりますが、地域文化財制度ができてから、今後は対応できるとの考えもあるようですので、ぜひ反映していただきたいと強く要望いたします。
 それでは質問をさせていただきます。
 答弁で、開発だけでなく文化財の調査が必要となったとき、試し掘りができると伺いましたので安心いたしました。また、大椎城や土気城に ついて、土地の所有者に理解、協力をもらい、さらに審議会の意見をいただきながら調査の検討をすると前向きな答弁をいただきました。私はもちろん地域で活 動している守る会の皆さんは大変張り切っていらっしゃいます。そうした方たちの気持ちが地権者の心も動かしたんだと言えます。今後、共同で地域の皆さんと 進めることを要望させていただきます。
 それでは、質問のほうです。
 一つ目に、千葉市の山城、包蔵地と認めているところに、現在、電波 業者がこの山に電波塔を建てる計画、準備をしているようですが、埋蔵文化財を保護していかなければならない教育委員会として注意をしていただかなければな りません。埋蔵文化財ではない近くの高い山もたくさんありますので、そのようなところを教育委員会として勧めることをすべきではないかと考えますが、お考 えを伺います。また、そのような取り組みをしていく基本的な考え方はどのようになっているのか、伺います。
 二つ目に、今後、今までの文化財と地 域文化財を合わせますと、かなりなボリュームになります。さらに、20年ほど前に文化財の基本計画があったようですが、計画と推進はどのように認識してい るのか。あわせて、今後の文化財に対する基本計画が必要ですが、お考えを伺います。
 三つ目に、御茶屋御殿のように、土地を買収して整備をしていますが、土地の買収の進捗状況は80%ほどと伺っています。その総額と埋蔵文化財の土地をこのように買う、買わないの区別はどのようにしてきたのか。また、今後の考え方を伺います。
 以上で2回目です。


◯教育次長(小川 隆君) 文化財の保存と活用についての2回目の御質問にお答えします。
 まず、埋蔵文化財包蔵地での開発事業についてですが、事業者に遺跡の内容等を説明し、埋蔵文化財の保護について協力を求めるとともに、事業着手の60日前までに教育委員会に届け出をさせるなど、文化財保護法に基づいた対応を行ってまいります。
 次に、今後の文化財の増加の見通しについてですが、地域文化財については、今後とも市民の方々から情報提供いただくなど、その発掘や保存に努めてまいりたいと考えておりますので、文化財は増加するものと思われます。
  次に、文化財の基本計画についてですが、千葉市史跡整備基本計画には、遺跡や史跡についての保全、整備方法などが示されており、この計画等に基づき、加曽 利貝塚や御茶屋御殿の整備などを行っております。また、今後も本計画を尊重しつつ、時代の変化等を踏まえた取組方法などについて検討してまいりたいと考え ております。
 最後に、御茶屋御殿整備に係る土地買収についてですが、これまでに要した経費は約8億2,000万円であります。また、土地の買収 については、千葉市史跡整備基本構想などに基づき、歴史的な価値や緊急性等を総合的に判断して行っており、今後とも計画的に進めてまいりたいと考えていま す。
 以上でございます。


◯41番(三瓶輝枝君) 御答弁ありがとうございました。3回目は質問と要望をさせていただきます。
 ま ず、初めに、両市立病院の機能のあり方についてです。答弁の中に、管理職は時間外がつかないとありました。本庁と同じ管理職という名目であっても、やはり 24時間体制あるいは365日緊急体制、命と向き合う緊張を強いられています。他市でもやっているように、千葉市の医師等の管理職にも時間外手当をつけ て、これ以上減らさない努力も必要だと思います。医師が働きがいのある職場環境、労働環境をつくり、これ以上医師が辞めないようにしていただきたいと思い ます。このことにより、逆に医師も集まるようになるのではないかと思います。なにせ、医師1人で一般的に1億円の収入になると言われております。医師が確 保されれば、千葉市の欠損金も今後クリアできるはずです。医師の不足で欠損金が生じていたのは明白ですので、この取り組みをしていただきたいと思います。
  次に、管理職を除く常勤看護師について、9月1日現在で、常勤看護師数は505人、また、育児休業等を取得している職員数は53人になっていると答弁いた だきましたが、505人から休業者数を除くと452人で、予算上必要とされている職員数を下回ります。前回非常勤で対応しているとの答弁をいただいていま すが、非常勤は夜勤をしませんので、やはり常勤看護師への負担はかなりあります。このことをただしていきませんと看護師も集まりません。例えば24時間の 保育を設置したり、あるいは千葉市では短時間勤務の導入は既にしていただいておりまして、この点についてはすばらしいと思いますけれども、現場の人に逆に 負担が掛かってしまっているという状況も発生しています。こうしたことから、その上で常勤看護師の確保を進めることについて伺います。
 また、常 勤看護師の募集についてですが、他市では1年中取り組んでいます。千葉市は、このことも改善すべきと考えますが、お考えを伺います。答弁でもありましたよ うに、7対1の看護体制にすれば効果も1億円と伺いましたので早急の対応をお願いいたします。その上で、経営形態の見直しについては、今やっている一部適 用で進めるべきと考えます。市民の税金を投入してつくった公立病院で、一部適用の経営形態をしてきたのに、全部適用や他の経営形態になれば、今までのよう な市民サービスが提供できなくなりますし、経営形態を変えることになれば、市長の責任も市民へつけ回ししたことになると言えるのではないでしょうか。経営 改善を進めながら、現在の一部適用もあると考えますが、改めて伺います。
 このまま、人員集めをやっている、やっていると言われましても、何も改 善できないまま、職場あるいは労働条件がこのままでは集まりません。千葉市は、あえて現在の一部適用から違うものに変えたいための準備をしているのだろう かと市民は思うんじゃないでしょうか。ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 次に、文化財の保存と活用についてです。
 御答弁いただ いた千葉市史跡整備基本構想ができたのが昭和57年、そして史跡整備基本計画ができたのが昭和60年です。その計画の中で、買う、買わないの判断をしてい るようですが、現在、すばらしい文化財があるにもかかわらず、買う状態ではありません。これでは、すばらしい文化財の保存どころではなくなってしまいま す。民間の保有している価値の高い文化財の保存に向けて、いかにしていくか、いま一度議論していく必要があると思います。
 文化財の整備基本構想 や基本計画をつくったことは評価に値するところですが、今から四半世紀前につくった計画をそのまま取り組んでいるというのも、時代の変化に対応できない部 分も出てくると思われますし、ホームページにも記載されていない構想や計画があると言われても、市民には伝わってきません。地域文化財という新しい取り組 みと、これまでの文化財の保護や活用も含めますと、ボリュームアップがしています。取り組みのスピードアップと、より確実な文化財保護のあり方が問われて います。
 答弁で、今後も本計画を尊重しつつ、時代の変化等を踏まえた取組方法について検討していくとの前向きの答弁をいただきました。検討その ものは大いに歓迎し評価もいたします。また、私は他市の状況を少し電話調査させていただきましたら、こうした基本構想あるいは基本計画が全体的にあるというのは余りないということでございまして、千葉市はやっぱり多くの貝塚あるいは城跡を抱えているからでしょうねというような他市の方のお話にもございまし た。そういう意味からも、積極的に進めていただきたいと思います。計画の見直しには市民の声が必要ですし、その内容を市民にわかりやすく伝えていただきま して、この市民の文化財の保存と活用に向けて取り組んでいただきますよう、重ねてお願い申し上げ、私の質問とさせていただきます。ありがとうございまし た。(拍手)

 ※千葉市議会会議録より